基幹統計

基幹統計とは、国勢統計(国勢調査)、国民経済計算のほか、国が作成する統計のうち総務大臣が指定する特に重要な統計です。ここでは現在54ある基幹統計の概要を紹介し、それらのリンク先を掲載しています。

国民経済計算(内閣府)

国民経済計算は、我が国の経済の全体像を国際比較可能な形で、生産、消費、投資などのフロー面や資産、負債などのストック面から体系的に記録することを目的に作成されるもので、「四半期別GDP速報(QE)」と「国民経済計算年次推計」から構成されています。GDPの成長率はこの統計により明らかになります。

 

国勢統計(国勢調査)(総務省統計局)

人口や世帯の実態を明らかにするため、我が国に住んでいるすべての人・世帯を対象に行われる国の最も重要な統計調査です。5年ごと(西暦年の末尾が0と5の年)に行われます。

 

住宅・土地統計(住宅・土地統計調査)(総務省統計局)

住宅や住宅以外で人が居住する建物の実態、土地の保有状況などを調査し、その現状と推移を明らかにすることを目的に行われます。昭和23(1948)年以降5年ごとに実施されています。

 

労働力統計(労働力調査) (総務省統計局)

就業・不就業の実態を明らかにして雇用政策を始め様々な施策の基礎資料を得ることを目的に実施されています。この調査から得られる就業者や完全失業者の数、完全失業率等は、雇用情勢の動向を示す重要な指標となっています。

 

小売物価統計(小売物価統計調査) (総務省統計局)

国民の消費生活上重要な商品の小売価格、サービスの料金を調査するもので、物価の毎月の動向を明らかにする「動向編」と地域別の物価の構造、地域別の価格差などを明らかにする「構造編」とから成っています。この調査の結果は、消費者物価指数(CPI)の作成など物価に関する基礎資料として広く利用されています。

 

家計統計(家計調査) (総務省統計局)

家計収支の実態を把握して、景気動向の重要な要素である個人消費の状況など国の経済政策や社会政策を立案するための基礎資料を提供しています。

 

個人企業経済統計(個人企業経済調査)(総務省統計局)

我が国の事業所の約4割を占める個人経営の事業所の経営実態を把握し、中小企業振興施策などの基礎資料を得ることを目的としています。個人企業のみを対象として国が行うものとしては唯一の調査です。

 

科学技術研究統計(科学技術研究調査)(総務省統計局)

企業、非営利団体・公的機関、大学等を対象に、我が国における研究費、研究者数など科学技術に関する研究活動の実態を把握し、科学技術振興施策に必要な基礎資料を得ることを目的としています。

 

就業構造基本統計(就業構造基本統計調査)(総務省統計局)

国民の就業・不就業の状態を把握し、全国及び地域別の就業構造に関する基礎資料を得ることを目的としています。昭和57(1982)年以降5年ごとに実施されています。

 

全国家計構造統計(全国家計構造調査)(総務省統計局)

家計における消費、所得、資産、負債の実態を総合的に把握し、世帯の所得水準の分布、消費の水準、構造等を全国的及び地域別に明らかにすることを目的として5年ごとに行われています。昭和24(1959)年に「全国消費実態調査」として開始され、令和元(2019)年に名称が変更されました。

 

社会生活基本統計(社会生活基本調査)(総務省統計局)

1日のうち仕事、家事、地域での活動等に費やしている時間、過去1年間に行った活動の種類などを調査し、国民の社会生活の実態を把握することを目的としています。ワーク・ライフ・バランスの推進や男女共同参画社会の形成など各種の施策に欠かすことのできない基礎資料となっており、昭和51(1976)年以降5年ごとに実施されています。

 

サービス産業動態統計(サービス産業動態統計調査)(総務省統計局)

サービス産業動向調査(月次)に代わり、令和7(2025)年1月から実施される、我が国におけるサービス産業の月次の動態を明らかにする調査です。四半期別GDP速報(QE)を始めとする各種経済指標の精度向上等に資することを目的としています。

 

経済構造統計(経済センサス、経済構造実態調査)(総務省統計局、経済産業省)

経済センサスは、事業所・企業の経済活動の状態を明らかにし、我が国における包括的な産業構造を明らかにすること及び事業所・企業を対象とする各種調査の実施のための母集団情報を提供することを目的としています。事業所・企業の基本的構造を明らかにする「経済センサス-基礎調査」と事業所・企業の経済活動の状況を明らかにする「経済センサス-活動調査」から成っています。

経済構造実態調査は、サービス産業動向調査(拡大調査)、商業統計調査、特定サービス産業実態調査を統合・再編し、令和元(2019)年から、5年ごとの「経済センサス-活動調査」の実施年以外の年に実施されています。我が国の全ての産業の付加価値等の構造を明らかにすることを目的としています。

 

人口推計(総務省統計局)

国勢調査による人口を基に、その後における人口の動きを他の関連資料から得て、「毎年10月1日現在」、「毎月1日現在」の人口を算出しています。

 

産業連関表(内閣府、総務省など10府省庁)

国内経済において、一定期間(通常1年間)に、財・サービスが各産業部門でどのように生産され、販売されたかについての産業間取引を行列(マトリックス)の形で一覧表にまとめた統計表です。原則として西暦の末尾が0及び5の年を対象年として作成されています。

 

地方公務員給与実態統計(地方公務員給与実態調査)(総務省)

地方公務員の給与の実態を明らかにし、地方公務員の給与制度に関する基礎資料を得ることを目的としています。5年ごとの基幹統計調査と基幹統計調査が行われない年に実施する補充調査から成っています。

 

法人企業統計(法人企業統計調査)(財務省)

営利法人等を対象に、資産、負債、純資産、損益等の状況を把握し、我が国における法人の企業活動の実態を明らかにすることを目的としています。確定決算の計数を調査する年次別調査と仮決算計数を調査する四半期別調査から成っています。

 

民間給与実態統計(民間給与実態統計調査)(国税庁)

民間事業所における年間の給与の実態を給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に把握し、租税収入の見積り、租税負担の検討などの基礎資料とすることを目的としています。

 

学校基本統計(学校基本調査)(文部科学省)

学校数、在学者数、教職員数、施設、経費等を把握し、学校教育行政上の基礎資料を得ることを目的としています。

 

学校保健統計(学校保健統計調査)(文部科学省)

幼稚園から高等学校までに在籍する幼児、児童、生徒の発育状態(身長・体重)や栄養・視力・皮膚疾患などの健康状態を明らかにすることを目的としています。

 

学校教員統計(学校教員統計調査)(文部科学省)

幼稚園から大学までの学校の教員構成、教員の個人属性、職務態様、異動状況等を明らかにすることを目的としています。

 

社会教育統計(社会教育調査)(文部科学省)

教育委員会、公民館、図書館、博物館等を対象に、社会教育関係職員に関する事項、施設の名称・所在地、設備・事業実施に関する事項等社会教育に関する基本的事項を明らかにすることを目的としています。

 

人口動態統計(人口動態調査)(厚生労働省)

戸籍法等により届け出された出生、死亡、婚姻、離婚、死産の全数を対象に、我が国の人口動態を把握し、人口、厚生労働施策等の基礎資料を得ることを目的としています。

 

毎月勤労統計(毎月勤労統計調査)(厚生労働省)

全国調査と地方調査から成り、常用労働者5人以上の事業所を対象に、その雇用、給与、労働時間について、全国的変動、都道府県別変動を明らかにすることを目的としています。1~4人規模の事業所についても年1回調査しています。

 

薬事工業生産動態統計(薬事工業生産動態調査)(厚生労働省)

医薬品、医薬部外品、医療機器、再生医療等製品の製造販売者を対象に、それらの生産の実態を明らかにすることを目的としています。

 

医療施設統計(医療施設調査)(厚生労働省)

病院、診療所について、その分布や整備の実態を明らかにするとともに、これらの診療機能を把握し、医療行政の基礎資料を得ることを目的としています。

 

患者統計(患者調査)(厚生労働省)

病院、診療所を利用する患者について、その傷病の状況等の実態を明らかにし、医療行政の基礎資料を得ることを目的としています。

 

賃金構造基本統計(賃金構造基本統計調査)(厚生労働省)

主要産業に雇用されている労働者について、その賃金の実態を雇用形態、就業形態、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数等別に明らかにすることを目的としています。

 

国民生活基礎統計(国民生活基礎調査)(厚生労働省)

保健、医療、福祉、年金、所得等国民生活の基礎的な事項について、世帯面から把握し国民の生活実態を明らかにすることを目的としています。

 

生命表(厚生労働省)

ある期間における年齢別死亡率が変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したものです。0歳の平均余命である「平均寿命」は、保健医療水準を総合的に示す指標として広く活用されています。

 

社会保障費用統計(厚生労働省)

我が国における年金、医療保険、介護保険、雇用保険、生活保護などの社会保障制度に係る1年間の支出等をまとめて、社会保障全体の規模や政策分野ごとの構成を明らかにし、社会保障制度や財政等の検討資料を得ることを目的としています。平成24(2012)年に、「社会保障給付費」から名称変更されました。

 

農林業構造統計(農林業センサス)(農林水産省)

我が国の農林業の生産構造や就業構造、農山村地域における土地資源の状況など農林業・農山村の基本構造とその変化を明らかにし、農林業施策の基礎資料とすることを目的としています。「農林業経営体調査」と「農山村地域調査」から成っています。

 

牛乳乳製品統計(牛乳乳製品統計調査)(農林水産省)

牛乳、乳製品の生産に関する実態を明らかにするもので、生乳の送受乳量、牛乳・乳製品の生産量・生産能力を把握する年1回の基礎調査と毎月の生乳・牛乳の生産・流通量、乳製品の生産量・在庫量を把握する月別調査から成っています。

 

作物統計(農林水産省)

農業の生産基盤である耕地と農作物の作付けの実態を明らかにするもので、耕地や各作物の作付面積を把握する「面積調査」と作物の生産に関する実態を把握する「作況調査」から成っています。

 

海面漁業生産統計(海面漁業生産統計調査)(農林水産省)

海面漁業の生産に関する実態を明らかにするもので、「海面漁業漁獲統計調査」と「海面養殖業収穫統計調査」から成っています。

 

漁業構造統計(漁業センサス)(農林水産省)

我が国漁業の生産構造や就業構造を明らかにするとともに、漁村、水産物流通・加工業等の実態と変化を総合的に把握し、水産行政の基礎資料とすることを目的としています。「海面経営体調査」、「内水面経営体調査」及び「流通加工調査」から成っています。

 

木材統計(木材統計調査)(農林水産省)

素材の生産、木材製品の生産・出荷に関する実態を明らかにすることを目的としています。

 

農業経営統計(農業経営統計調査)(農林水産省)

農産物の販売を目的とする農業経営体の収支状況など経営の実態を把握する「営農類型別経営統計」と生産費の実態を把握する「生産費統計」の2つの体系から成っており、更に生産費統計は、米、小麦など12品目を対象とする「農産物生産費統計」と牛乳、牛、豚を対象とする「畜産物生産費統計」に分かれています。

 

経済産業省生産動態統計(経済産業省生産動態統計調査)(経済産業省)

鉱産物、工業品の生産者を対象に、製品、原材料、労務、生産能力・設備等に関する事項を把握し、鉱工業生産の動態を明らかにすることを目的としています。

 

ガス事業生産動態統計(ガス事業生産動態統計調査)(経済産業省)

ガス事業者、ガス導管事業者を対象に、ガス事業の生産の実態を明らかにすることを目的としています。

 

石油製品需給動態統計(石油製品需給動態統計調査)(経済産業省)

石油製品の製造業者、輸入業者等を対象に、石油製品の需給の実態を明らかにすることを目的としています。

 

商業動態統計(商業動態統計調査)(経済産業省)

商業を営む事業所、企業を対象に、その販売活動などの動向を明らかにすることを目的としています。

 

経済産業省特定業種石油等消費統計(経済産業省特定業種石油等消費統計調査)(経済産業省)

化学工業製品、石油製品、機械器具等を製造する事業所を対象に、これら工業における石油等の消費の動態を明らかにすることを目的としています。

 

経済産業省企業活動基本統計(経済産業省企業活動基本調査)(経済産業省)

一定の業種に属する事業所を有する企業のうち、従業者50人以上かつ資本金3,000万円以上の企業を対象に、組織、従業者数、資産・負債・投資、事業内容、取引状況などを把握し、我が国の企業活動の実態を明らかにすることを目的としています。

 

鉱工業指数(経済産業省)

我が国の鉱業、製造業の活動状況を総合的に示す指数で、生産された製品の量を表す生産指数、出荷された製品の量を表す出荷指数、製品在庫の量を表す在庫指数などがあります。

 

港湾統計(港湾調査)(国土交通省)

入港船舶、船舶乗降人員、荷役など港湾利用の実態を明らかにし、港湾の開発、利用、管理に資することを目的としています。

 

造船造機統計(造船造機統計調査)(国土交通省)

船舶の製造設備等を有する工場、船舶用機関・船舶用品を製造・修繕する工場を対象に、造船、造機の生産動態を明らかにすることを目的としています。

 

建築着工統計(建築動態統計調査のうち建築着工統計調査)(国土交通省)

建築動態統計調査は「建築着工統計調査」と「建築物滅失統計調査」から成っています。このうち建築着工統計調査は、建築物の着工状況(数、床面積の合計、工事費等)を構造、建て方、資金等に分類して把握し、建築物建設の着工動態を明らかにすることを目的としています。

 

鉄道車両等生産動態統計(鉄道車両等生産動態統計調査)(国土交通省)

鉄道車両等の製造等を行う事業所を対象に、鉄道車両、鉄道車両部品、鉄道信号保安装置、索道搬器運行装置の生産動態を明らかにすることを目的としています。

 

建設工事統計(建設工事統計調査)(国土交通省)

建設工事、建設業の実態を明らかにすることを目的としています。工事名、施工場所、工事種類、請負契約額等を把握する「建設工事受注動態統計調査」と建設業者名、資本金、就業者数等を把握する「建設工事施工統計調査」から成っています。

 

船員労働統計(船員労働統計調査)(国土交通省)

船舶に乗り組む者の報酬、労働時間、休日、有給休暇等を把握し、船員に関する実態を明らかにすることを目的としています。

 

自動車輸送統計(自動車輸送統計調査)(国土交通省)

国内で輸送活動を行う自動車を対象に、その輸送量・走行量等を把握することにより、自動車輸送の実態を把握することを目的としています。

 

内航船舶輸送統計(内航船舶輸送統計調査)(国土交通省)

内航に従事する船舶について、貨物の品名、重量、輸送区間・距離、燃料消費等を把握し、その貨物輸送の実態を明らかにすることを目的としています。

 

法人土地・建物基本統計(法人土地・建物基本調査)(国土交通省)

我が国法人の土地・建物の所有、利用、取得の状況等に関する実態を把握し、その現状を全国的・地域別に明らかにすることを目的としています。なお、この調査と「世帯土地統計」(総務省統計局が実施する住宅・土地統計調査の土地部分を転写・集計して作成)を合わせて「土地基本調査」としています。

 

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